結局は積み重ね

いつまでも健康で快適な身体を維持していたいというのは、きっと誰もが願っていることでしょう。でも、人って、手っ取り早いとか、目に見えて効果を実感できるとかいうことに飛びつきやすく、概してコツコツが苦手です。だから、「あなたも短期間で○○」とか、「○○だけで・・・」という方に流れやすいのかなって思います。私も、自分の英語学習において思い当たる節があります。英語が上達したいという気持ちはずっと昔からあって、やたら本ばかり買い、結局書いてあることをほぼ実践せず、しても3日坊主。英語が流暢にしゃべれる人に、コツは?なんて聞いても、とにかくしゃべる、真似をするという返答に、「ですよねー。」って答えるのみ。まさに、知っているのと実践するのは違うのです。逃げとして、「私にはセンスがない」なんて言っちゃうのですが、そこそこのレベルであれば、センスよりも繰り返しコツコツなんでしょう。
健康も同じです。特別な秘策はありません。ダイエットなんかは、「短期間で○○」というフレーズと相性がいいですが、そういったやり方は、ほとんど目標を達成したらリバウンドが伴います。身体の状態がいいのを保つっていうのは、生きている限りずっとそうありたいと思うことで、アップダウンがあるよりは、安定感があった方がいいでしょう。だとすると、健康を維持するために行うことは、歯磨きするくらいの負荷を日々続けていく方が、理にかなっています。歯磨きは、もはややらなくても虫歯にならないなんて言う方はいないでしょう。そんなことちまちまやっても無駄だよってきっと思わないですよね。
しかし、身体を動かすことになると、なぜか急にハードルを上げる方が多いです。(普段動かない人に限ってそうです)ある程度の年齢で、運動習慣がさほどない人にとって、ラジオ体操はとてもお勧めなのですが、なぜか、「そんなことで?」ってよく言われます。運動となると、スポーツジムに行って筋トレしないとダメって、変な洗脳感を持たれている方が非常に多いのです。これは、なんなんでしょうね?
話はそれますが、コロナ騒動からもうすぐ2年たちそうな昨今、私なりに勉強させてもらったなと思うことがあります。それは、生活スタイルの変化は身体に必ず現れるということです。通勤が減って在宅が増えた方、外食の機会が極端に減った方、ウォーキングを始めた方、身体を動かす習い事がなくなった方・・・。いろいろなケースをみさせていただきましたが、ほとんど皆さん以前とは違っています。行動が変わったことで、良くなった方もいるし、悪くなった方もいます。定期的にメンテナンスにいらっしゃる方が多いので、変化をみさせていただけているのは貴重な経験です。些細なことの変化が、半年、1年以上と重なっていくことで、身体に現れてくるって、結構すごくないですか?
こんな例からも、「自分ができる程度、過度な負担にならない身体にいいこと」をコツコツつづけるということが結局最強なんじゃないかなと思うのです。私はいつも皆さんにはいっているのですが、「鍛えるより先に、各パーツが適切に動ける状態にするのが大事」だと思っています。動いていないところって、みなさん気づいていないんです。ご指摘させていただくと、驚かれることが大半で、動けていないところを気づいた時にチョコチョコ動かしてもらうと、想像以上に快適な身体に変化していくこともあり、私がお客様以上におどろくケースもあります。
