【後編】「自分の健康を守る」という視点から、鍼灸の活用を考える
名古屋・伏見エリアの鍼・灸・指圧の治療院『Lighpe(ライペ)』です。
後編では、保険がきかないからこそ可能な自由診療の鍼灸にさらに注目していきます。保険を使う考え方についても触れながら、これからの時代に合った医療との上手な付き合い方について、一緒に考えていただけたらと思います。
保険に頼りすぎない医療との付き合い方
【前編】でお話した健康保険制度は、私たちが日常的に利用できる、とてもありがたい存在です。
保険証を提示すれば自己負担は約3割で済み、薬や検査なども手頃な価格で受けることができます。
けれども、「保険が効くからこっちを選ぶ」「保険料を払っているから使わないと損」といった理由で治療を選ぶことが、当たり前になっていないでしょうか?
健康保険はもともと「相互扶助(お互いに助け合う)」という考えのもとに成り立っています。本来は、必要なときに必要な人が医療を受けられるように、みんなで支え合う仕組みです。
しかし今、日本ではそのバランスが崩れつつあります。制度を支える人(働き世代)よりも、支えられる人(高齢者など)が増えており、医療費は年々膨らんでいます。この20年で、医療や介護にかかる公的支出は増え続け、いまや60兆円規模に達しています。日本は長寿国ですが、医療や介護で命をつないでいる部分もあり、本当の意味での健康とは少し違うのでは、という指摘もあります。
こうした現状を見ると、制度に守られている安心感と引き換えに、「自分で自分の健康を守る意識」が薄れているのかもしれません。
医療にかかることももちろん必要ですが、自分の身体と向き合い、整えていく意識もこれからますます求められていきそうです。

「自分の身体を自分で整える」という視点
病院や薬にすぐ頼るのではなく、毎日の体調に目を向けてあげる。
調子が悪くなってから慌てるのではなく、“不調の芽に気づき、前もってケアする”習慣が、健やかな毎日を支えてくれます。
こうした少しずつの積み重ねは、暮らしの質を高めるだけでなく、医療費の負担を減らすことにもつながるかもしれません。自分の体とゆっくり向き合うことが、これからは必要なのだと思います。
そして、そんな想いに寄り添えるのが自由診療の鍼灸です。
ひとりひとりの体調や生活に合わせて丁寧に対応し、症状が出る前の予防的なケアにも力を入れています。
自由診療はこれからの健康づくりで注目していただきたい選択肢のひとつです。
病名がなくても大丈夫。体の声に応える自由診療
自由診療というと、「費用が高そう」「続けられるか心配」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。けれど実際には、保険診療のように部位や施術時間に縛られず、体全体のバランスをしっかりと見ながら施術ができるのが大きな魅力です。
実は、はっきりした病名がつかない「なんとなく調子が悪い」「体が重い」「疲れが取れにくい」といった不調を感じている方は、病気と診断される方よりもずっと多いのです。
さらに、年齢を重ねるごとに身体は少しずつ変化していきますが、その変化の仕方や症状には個人差が大きく、まだまだ未知の部分もたくさんあります。
ストレスや頭痛、疲労感、めまいなど、西洋医学の検査や診断では原因が特定しづらい不定愁訴にこそ、鍼灸の価値があります。
こうしたつらい症状の根本にアプローチできる点は、多くの方に喜ばれています。
当院では、そうしたお一人おひとりの体の声に耳を傾けながら、2〜3週間に1回のペースで通っていただく方が多いです。施術のたびにその日の体調や状態を丁寧に確認し、必要なケアを一人ひとりに合わせてオーダーメイドで組み立てていきます。
1回の料金は少し高く感じるかもしれませんが、通う回数やペースを調整できるため、結果的にムダなく効率よく通えることも多いんです。
また、完全予約制のため待ち時間がなく、ゆったりと落ち着いて過ごせるのも大きなメリットですね。
不調の前に整える、わたしのセルフケア習慣
鍼灸は「今、困っている症状」だけでなく、「これから起こるかもしれない不調」にも対応できます。
体調に合わせて施術を調整し、全身の巡りや筋肉のバランスを整えることで、少しずつ「なんとなく調子がいい」状態を育てていきます。
実際に「鍼灸に通い始めてから病院に行く回数が減り、肩こりや疲れが軽くなった」といった声も多くいただいています。
こうした変化に気づけるのは、定期的に体のメンテナンスを続けているからこそ。小さなサインにも気づきやすくなり、早めの対処が可能になります。
「治す」だけでなく「整える」「予防する」考え方で、自分の健康に向き合う。それが自由診療の鍼灸ならではの柔軟なアプローチです。
気になる方は、まずは月1回のメンテナンスから始めてみるのもおすすめ。敷居が高いと感じる方も、お気軽にご相談ください。
未来の自分へのやさしい投資として、鍼灸を取り入れてみませんか。
これからの時代、「自分の健康をどう守るか」がますます大切になっていきます。
そんな中で、鍼灸のような自由診療は、病院とはまた違った視点から、自分の体と向き合うきっかけをくれる存在です。
次回は、鍼灸に通うことで感じられる体の変化について、もう少し詳しくお伝えできればと思います。